初の自転車旅と成功体験 2日目(後編)

前回のお話 「初の自転車旅と成功体験 2日目(前編)」http://kumakichi.oops.jp/archives/61

大して書くこと無いかと思っていたら、意外と文字数増えてしまった自転車旅の後編になります。

昼ごはんを食べ終わり、友人と別れ、遂に1人で池袋を目指すことになりました。この時12時30分。国道1号線の広い道を、北へ向かって疾走します。

走り始めて10分程度、あることに気が付きます。

友人と走っていた時よりも速度が出ていない。5キロ以上速度が下がっています。きっと友人がペースメーカーになっていてくれたのでしょう。いきなり感じる1人と2人の違い。心の奥で不安が顔をのぞかせます。そしてお尻が痛い。

しかし、凹んでもいられない。多摩川を越えれば大田区、東京都に入る。そしたらもうひと踏ん張りだ。多摩川、多摩川、多摩川っ!!そういえば昔、多摩川にタマちゃんってアザラシいたな。あの子は元気にしてるかな?

一心不乱にペダルをこぎ、13時40分、遂に川に辿り着きます。帰ってきたぜ東京都!!世界で一番デカい都市!!喜びそのまま記念写真を撮ろうと看板を見ると、そこには「鶴見川」の文字。あれ?多摩川?鶴見川?そうです。多摩川の前に鶴見川があるの忘れてました。ぬか喜び…。

綺麗にセルフ肩透かしを決めた私は不貞腐れながらペダルをこぎます。乗り手が不貞腐れててもスピードがビュンビュン出るからロードバイクはすごい。皆さんも一台どうですか?

それから約30分後、今度こそ多摩川に到着します。目の前には多摩川大橋。せっかく東京に戻ってきましたが、いまいち喜べない(笑)。取り敢えず記念撮影。自転車を降りると今度はち〇こ痛い

そのから更に40分、五反田に出た私は道を左折し国道317号線、通称山手通りに入りました。ここから道なりに進めば、目的地の池袋です。我が家を目指して一路ひた走ります。

ここでまたもや予想の出来事が起こります。流石はあちこち工事だらけの東京。道路がまるでパッチワークの様になっています。スピードを出しているので、舗装のデコボコに合わせて自転車が激しく揺れます。もうやめて、私のお尻とち〇このライフはもうゼロよ。しかし、ここで減速すれば予定の時刻に帰れません。残った気力を振り絞り、ペダルをこぎ続けます。

走り続けること1時間半後の16時25分。遂に山手通りと甲州街道の交差点に到達します。ここから先は新宿区。池袋のある豊島区まであと7キロを残すのみとなりました。7キロなら1時間以内に家に着く。あらかじめ遅れを考慮しておいてよかった。19時からの飲み会に間に合う。身体に力が甦ってきます。

意外なことに、都内の道はアップダウンが結構あります。線路を渡る橋や、高速道路の地下ジャンクションが作る起伏などがあり、平坦ではありません。橋をひとつ越え、ふたつ越え、夕日に照らされながら道を進んでいくと、ちょうど17時頃、見慣れた光景が広がります。そう、遂に池袋に到着したのです。真っ白になっている頭の中で、「やったぞ。」その一言だけを強く噛み締めました。

私は池袋に着いてすっかり脱力してしまいました。しかし、まだ家には着いていません。行き慣れた道を我が家に向かって走り続けます。でももう足に力が入りません。速度計を見ると時速10キロを切る低速です。電動アシスト付きのママチャリに抜かれます。でも、もう速度を上げる余力はありません。フラフラしながら家路を急ぎます。

そして、17時30分ごろ、遂に、遂に、遂に!!我が家のあるマンションまでたどり着きました。なだれ込むように中へ入ります。自転車をエレベーターに乗せ、自分の部屋がある階へと昇ります。ドアが開きます。部屋までの20メートルがここまで遠く感じたことはありません。

自転車に寄りかかるようにして進んでいきます。やっとこさ部屋に着きます。自転車を玄関の壁に立て掛けます。ほとんど無心でお風呂を沸かします。ドカッと壁にもたれかかって座り込むと意識が遠くなっていきます。

お風呂が沸いたと音声がなり、目を覚まします。服を脱いで浴室に入り、湯船につかります。天井を見ながら、今までに味わった事の無い達成感を感じます。いや、達成感に満たされているといった方が正しいでしょう。つま先から頭の天辺まで達成感にどっぷり浸かっています。

「うう゛ぁー、やったぞ。あ゛ー、やったぞ。」

ずっと自転車をこいでいたから声がガラガラです。でもそんな事いいんです。この何物にも代えがたいこの達成感。人生で味わったことがあっただろうか?いや、ホントに初めてかも。自分でやりたいと決めたことに全力で取り組み、完遂したことってもしかしたら初めてかもしれない。

「全力で物事に取り組んだ事が無い」ことがコンプレックスだったけど、今回の自転車旅はそれを打ち破るものなんじゃないか。あれ?突然、人生観みたいな大きな話になったけど、事実、何かを全力で成し遂げたのって今回が初めてだ。

なんてこった。自転車欲しさに必死こいてたら、いつの間にか大きなコンプレックに突破口をブチ開けてやったぞ。「アハハ」と笑いがこぼれます。

風呂場で一通り笑っていたら18時を過ぎていました。こりゃまずい。飲み会に遅れる。でもすごい。1年半前の寝たきり生活がウソの様に身体が動いてる。7時間自転車をこいで、まだ飲み会に行くことができる。よく分からないけど、なんかすごいぞ。そんなことを感じながら身支度を済ませ、飲み会に時間通りに出席しました。

飲み会の席では、鎌倉から自転車こいで来た話でチヤホヤされました。私は終始ドヤ顔でした(笑)しかし、チヤホヤされて承認欲求が満たされることよりも、長年のコンプレックスを打ち砕いたこと方が私の顔をドヤ顔たらしめているのでした(笑)

皆さんもロードバイクどうですか?きっとあなたに最高のドヤ顔経験を提供してくれるかもしれませんよ。

それでは、Bye for now♪